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片づけたいけど、どこから? 初めての遺品整理で後悔しないための順番 | 関西遺品整理センターブログ

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  • 2025.10.29

片づけたいけど、どこから? 初めての遺品整理で後悔しないための順番

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冷え込む季節に考える、実家と心の「整理」の必要性

11月に入ると、朝晩の空気が一気に冷たくなり、季節の変わり目を肌で感じるようになります。「そろそろ年末の準備を…」という声も聞かれ始め、冬に向けての準備が本格化する時期です。この時期は、夏から続く暑さの疲れが取れ、気持ちが静かに内側へ向かうため、実家の片づけや親の家の整理を思い立つ方が少なくありません。

しかし「やらなきゃ」という切実な思いがある一方で、いざ遺品整理に取り掛かろうとすると、どこから手をつけていいのか、何から始めればいいのか分からず立ち尽くしてしまうという声を多く聞きます。目の前には故人の愛用していたモノが山積し、思い出の品を前に手が止まってしまう…そんな経験をされた方は少なくないでしょう。遺品整理は単なる物理的な「片づけ」ではなく、故人の人生と向き合い、残された家族の心の中を整理する「儀式」に近い作業だからこそ心理的な負担が大きいのです。

そこで今回は、初めて遺品整理を行う方に向けて、その精神的なご負担を少しでも和らげ、後悔しないための進め方と具体的な順番を、気候的にも心理的にも準備を始めやすい11月という季節に合わせてご紹介します。気候も穏やかで動きやすいこの時期を逃さず、焦らず、しかし着実に、少しずつ整理を始めてみましょう。その一歩一歩の積み重ねこそが、未来の安心につながります。


 

11月は“片づけ始め”のベストタイミング:余裕を生むための戦略

 

遺品整理や家の片づけを始めるにあたり、11月は気候的、そしてスケジュールの面から見ても非常に有利な「ベストタイミング」と言えます。

まず、気候的な利点です。11月はまだ寒さが本格的に厳しくなく、窓を開けて換気をしながら作業をしても快適に過ごせる日が多いです。整理作業はホコリが舞いやすく体力も消耗するため、気温が低すぎず高すぎないこの時期は、身体への負担を最小限に抑えられます。また、衣替えのついでに故人の衣類整理を始めるなど、季節のイベントと関連付けて作業を進めやすいのも利点です。

次に、スケジュールの利点です。12月に入ると、大掃除、クリスマス、年末年始の帰省など、年間で最も予定が詰まりやすい時期に入ります。それに伴い、不用品回収業者や遺品整理業者の予約も一気に埋まり料金も繁忙期価格になる傾向があります。

「年末に集中して片づけよう」と考えている方こそ、その前段階である今、11月が“動き出しのタイミング”なのです。11月のうちに、後述する最初のステップを踏み出しておくだけで、気持ちにも時間にも大きな余裕が生まれます。焦らず自分のペースで少しずつ…その計画的な積み重ねこそが、感情的な後悔を残さないための整理につながるのです。


 

Step1:まずは“全体を把握” ― 無理に動かず、現状を「記録」する

 

遺品整理で最初にやるべきことは、「片づけること」ではありません。最も重要なのは、まず立ち止まり、“現状を正確に把握する”ことです。

多くの人が焦りからいきなり物を動かし始めますが、これは混乱の元です。物を動かし始めると途中で何がどこにあったのか分からなくなり、特に重要な書類や貴重品を誤って処分してしまうという致命的なミスにつながる可能性があります。

まずは、家の中をぐるりと見て回り、すべての部屋を対象に「どんな物が」「どの部屋に」「どれくらいあるのか」を大まかに把握しましょう。ノートやスマホに簡単なメモを取ったり、デジタルツールを使ってリスト化するだけでも構いません。この時、具体的な作業をする必要はありません。あくまで「インベントリ(目録)」を作る感覚で俯瞰的に家全体を捉えることが目的です。

ポイントは、“無理して動かないこと”です。感情的になることも避け、事務的に全体像をつかんでおくことで後の作業の段取りが格段にスムーズになります。また、整理前の現状を写真や動画に撮って記録しておくと、離れて暮らす家族とも情報や判断を共有しやすくなるというメリットもあります。この「記録と共有」こそが、遺品整理における最初のそして最も重要な「段取り」となります。


 

Step2:思い出の品は“後まわし” ― 判断しやすい物から作業をスタート

 

遺品整理で多くの人がつまずく最大の要因は、「どこから手をつけるか」の判断ミスです。最初から故人の人生の結晶とも言えるアルバムや手紙、愛用の衣類など“思い出の品”に触れてしまうと、感情が強く揺さぶられ、作業が完全にストップしてしまうことがよくあります。

そこで後悔しないための鉄則としておすすめなのが、判断しやすい物、つまり「感情に左右されない物」から始めることです。

具体的には、以下のような「非感情的な物品」を最初のターゲットにします。

  • 明らかな不用品: 壊れている家電、穴が開いた鍋、賞味期限切れの食品や調味料、使用期限の切れた医薬品や化粧品。
  • 汎用的な消耗品: もう使うことのない大量の紙袋、空き箱、販促品でもらった雑貨、古い新聞や雑誌など。
  • 用途が明確な書類: 古い保証書、使わない取扱説明書、すでに期限が切れた各種案内状など。

これらは、故人との直接的な思い出が結びつきにくいため、感情に左右されにくく、「手放す」経験を積むのにちょうど良いスタートになります。この段階で、部屋の隅や収納の奥深くに溜まっていた「ノイズ」を取り除くことで、作業空間が広がり、心理的な圧迫感も軽減されます。11月中に、こうした「判断のつく物」を中心に片づけておくことで、最も感情的なエネルギーを必要とする12月は、ゆっくりと思い出の品に向き合う時間を持つことができるのです。


 

Step3:思い出の品は“時間をかけて” ― 感情と向き合う「心の整理」

 

ステップ2で感情的な障害となり得る物品を取り除いた後、いよいよ写真、手紙、趣味のコレクション、愛用の服といった、故人を思い出させる「感情的な物品」に触れる作業に移ります。

これらの品々に触れると、「これは残した方がいいのかな」「捨てたら故人に対して罪悪感がある」といった、複雑な感情が湧き上がってくるのは当然のことです。特に故人が愛情を持って使っていたものが多いため、「モノの命を断つ」という感覚に苛まれることも少なくありません。

そんな時は、無理にその場で「処分するかどうか」を決めようとしないことが非常に大切です。感情が揺れ動いている状態で判断した結果、後になって「なぜあれを捨ててしまったのだろう」と後悔することになりかねません。

おすすめなのは「一時保管」の箱を設けることです。迷った品は、一旦その箱に入れ、「後日、感情が落ち着いてから改めて判断する」というルールを設けます。秋の夜長は、こうした“想いと向き合う整理”にぴったりの季節です。週末や家族が集まる機会に、アルバムや手紙を開きながら「この時こうだったね」と故人の記憶を語り合う時間は単なる片づけではなく、“心を整え、故人の想いを継承するひととき”になります。この時間を十分に取ることで感情的な整理が完了し、最終的な判断を下す際の迷いがなくなっていくのです。


 

Step4:分別・仕分けの“明確なルール”を定め、効率を高める

 

作業を進めていく中で、感情的な物品だけでなく、生活雑貨全般において「残すか、手放すか」迷う物が増えていきます。この判断をスムーズに行い、作業効率を大幅に高めるために役立つのが、明確な仕分けのルール作りです。

遺品整理で推奨されるのは、以下の4分類を基本としたルール作りです。

  1. 残す(思い出・記念品): 家族が今後も大切にしたい、受け継ぎたいと判断したもの。
  2. 譲る(家族や友人へ): 他の家族や知人が使ってくれる可能性があり、役立ててほしいもの。
  3. リユース・リサイクル(再利用できる物): 専門業者や寄付団体を通して、まだ使える価値があるもの。
  4. 処分(壊れている・使えない物): 衛生上問題がある、完全に壊れているなど、価値がないと判断したもの。

これらの分類ごとに、蓋つきの丈夫な箱や色の異なる袋にラベルを貼って仕分けを進めます。特に「残す」と判断したものについてはあらかじめ故人の家に残しておくのか、誰かの家に引き取るのか、あるいは専用の収納スペースを確保するのかを決めておくと、その後の整理がスムーズになります。

また、大型の家具や家電など、リユースが可能なものは地域の行政サービスだけでなく、専門のリユース業者や遺品整理会社に相談することで、リサイクルや寄付といった形で故人のモノを社会に役立てる道を選ぶことができます。11月中にこの仕分けを終えておけば、年末の回収予約や大型ごみ処分も繁忙期を避けて余裕をもって手配できるという実務的な利点があります。


 

Step5:後悔しないために ― 焦らず、計画的かつ柔軟に進める

 

遺品整理は肉体的な労働だけでなく、感情や判断力といった心のエネルギーを非常に多く使う作業です。「今日中にこの部屋を終わらせよう」と無理をすると途中で疲れてしまい、判断力が鈍った結果、中途半端に終わってしまうか、重要なモノを誤って処分してしまうことにつながります。

後悔しないための最後の、そして最も重要なポイントは、“計画的に少しずつ、そして柔軟に”進めることです。

具体的には、無理のないペースでの目標設定が必要です。

  • 「週末ごとに1部屋ずつ片づける」
  • 「平日は帰宅後1時間だけ進める」
  • 「今月はStep2の非感情的な物だけを終わらせる」

など、実現可能なペースを設定し、それを守りましょう。感情的に疲れたと感じたら無理に続けず休むことも非常に大切です。疲労状態での判断は、必ず後悔を生みます。

また、すべてを自分たちだけでやろうとせず、専門家の力を借りるという選択肢を持つことも後悔しないための重要な決断です。特に、時間がない場合や物理的な量があまりにも多い場合、遺品整理業者に依頼することで、作業の効率と安全性が向上します。11月のうちなら業者のスケジュールも比較的調整しやすく、料金面でも繁忙期の12月よりも落ち着いている傾向があります。一部の作業だけを依頼する「部分整理」や仕分けのアドバイスのみを求める「相談」など、ニーズに合わせた依頼方法も可能です。


 

まとめ ― 11月のうちに“最初の一歩”を、「未来」のために

 

遺品整理は、故人との別れを再確認する悲しい側面を持つ一方で故人の想いを丁寧に整理し、残された家族のこれからの暮らしと心を整えるための“前向きな時間”でもあります。これは、過去から未来へと「想いのバトン」を確実に手渡すための大切なプロセスなのです。

寒さが本格化する前の11月は、心にも体にも余裕がある季節。この時期に少しでも動き出せば年末の多忙な時期を避けて、気持ちにゆとりを持って新年を迎えられるはずです。

「片づけたいけど、どこから?」と迷っているならまずは今日、家の中を一周して現状を記録してみましょう。メモを取る、写真を撮る、仕分け用の箱を準備する、それだけでも立派な“第一歩”です。

大切なのは、すべてを完璧に急いで終わらせようとすることではなく「焦らず、計画的に少しずつ進める」という気持ちです。それが、感情的な後悔を残さない遺品整理への確かな近道となります。

11月は家を整え、想いを整えるための“準備の月”。今年の秋、あなたのペースで静かに、そして前向きに整理を始めてみませんか。

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この記事の筆者

関西遺品整理センター

大阪・京都・兵庫など関西一円で遺品の整理・回収を行っております。 大切なご家族の遺品を心を込めて
整理し、責任を持って作業いたします。 1部屋から1軒家まで、故人様の遺品の量に関わらず、
丁寧なサービスを提供いたします。 また、遺品整理・生前整理のみならず、お仏壇の供養、相続、
リフォーム、特殊清掃など、お困りごと全般をサポートさせていただいています。

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