11/29遺品整理アドバイザー資格取得講習会が開催...
遺品整理アドバイザー資格取得講習会が開催されます。 ○ 11/29(木)12:30~16:30 ○大阪市城東区...
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- 2018.11.16
遺品整理のご相談の現場で、近年とくに増えているのが「スマホの中身がわからない」「どのサービスを契約していたのか把握できない」というお悩みです。
家具や衣類、書類といった「目に見える遺品」は、時間をかければ一つひとつ整理していくことができます。しかし、スマートフォンやパソコンの中にあるデータ、SNSのアカウント、月額課金のサービスといった「デジタル遺品」は、ご家族が存在に気づくことすら難しいものです。
そこで近年、大きな注目を集めているのが「自分が元気なうちにデジタル上の情報を整理し、残された家族が困らないよう備えておく」という取り組み、すなわちデジタル終活です。
この記事では、現代の生活に欠かせない「スマホ」「SNS」「サブスク」の3つを中心に、今日から始められる具体的な整理の方法をご紹介します。

デジタル遺品をそのまま放置してしまうと、残されたご遺族は主に次のような問題に直面し、大きな精神的・金銭的負担を抱えることになります。
1. 契約の存在に気づけず、支払いが続いてしまう 動画配信や音楽配信、クラウドストレージ、電子書籍などの月額サービスは、通帳や郵便物に痕跡が残らないことが少なくありません。解約されないまま、故人の口座から毎月引き落としが続くケースは非常に多いです。
2. ネット銀行・ネット証券などの資産が見つからない 通帳がなく、郵便物も届かないネット専業の金融機関や暗号資産取引所は、存在に気づかれないまま手続きが遅れ、相続の手続き全体を長期化させる原因になります。
3. 写真や連絡先などの思い出・大切な情報にアクセスできない スマートフォンに厳重なロックがかかっていて開けないと、訃報を伝えたい友人・知人の連絡先や、思い出の詰まった写真、故人の大切なメモや記録を取り出すことができなくなってしまいます。
これらは、ご本人にとっては当たり前の日常の延長であっても、ご家族にとっては「開かずの扉」のようなものです。だからこそ、本人が元気なうちの準備が何より大切になります。
デジタル終活を進めるうえで、最も中心になるのがスマートフォンです。連絡先、写真、メール、各種アプリ、決済サービスなど、生活のほぼすべてがこの小さな端末に詰まっています。
パスコードや生体認証(指紋・顔認証)を設定している方が大半でしょう。しかし、最近のスマートフォンはセキュリティが非常に強固になっており、パスコードがわからないと、ご家族であっても中身を確認することは極めて困難です。
パスコードを紙に書いて、エンディングノートや信頼できる場所に保管しておく方法もあります。ただし、万が一の防犯面も考慮し、保管場所は慎重に選ぶ必要があります。

主要なOSやアカウントには、万一の事態に備えた公式の仕組みが用意されています。
Apple Account(iPhoneなど):「故人アカウント管理連絡先」を設定しておくと、万一の際に指定した人が一定の手続きを経て、端末内のデータにアクセスできるようになります。
Googleアカウント:「アカウント無効時の管理ツール」を利用し、一定期間ログインがない場合に、あらかじめ指定した信頼できる相手へ通知したり、データを共有したりする設定が可能です。
※設定の名称や手順は、OSのアップデートや仕様変更によって変わることがあります。ご利用の端末で、常に最新の手順を確認するようにしてください。
長期間使っていないアプリは思い切って削除する
重複した写真や不要なスクリーンショットをこまめに消す
他人に見られたくないデータは、あらかじめ自分の手で処分しておく
これは、遺されたご家族への配慮であると同時に、ご自身のプライバシーや尊厳を守る意味でも非常に重要なステップです。
大切な写真やデータは、パソコンや外付けハードディスク、信頼できるクラウドサービスなどにバックアップを習慣づけましょう。「どこにどのような形で保存しているか」をご家族が知っているだけで、かけがえのない思い出を確実に受け継ぐことができます。

SNSは、故人が生前にどのような人々とつながり、どんな日常を送っていたかを映し出す大切な場です。しかし、そのまま放置すると、スパムアカウントに乗っ取られたり、不本意な形で情報が残続けたりするリスクがあります。あらかじめ自分の意思を決めておくことが大切です。
サービスごとに、亡くなった後の対応や仕様は大きく異なります。
Facebook:生前に「追悼アカウント管理人」を指定することができます。故人のプロフィールを追悼アカウントとして残すか、完全に削除するかをあらかじめ選べます。
Instagram:ご家族や身近な方が所定の申請を行うことで、追悼アカウントへの切り替えや、アカウントの削除を依頼することができます。
X(旧Twitter):ご家族など権限のある代理人が、証明書類等を添えて申請することで、アカウントの無効化(削除)手続きを進めることができます。
LINE:原則としてアカウントの引き継ぎや代理操作はできません。連絡先やトーク履歴を確認するためには、やはりスマホ自体のロックを解除してアクセスするしかありません。
各プラットフォームの利用規約や申請手続きは、変更されることが多々あります。実際に手続きを行う際は、必ず各社の公式ヘルプページで最新情報をご確認ください。
現在利用しているSNSをすべて一覧にして書き出す
「亡くなったらアカウントを削除してほしい」「思い出として残してほしい」など、それぞれの希望を明確にしておく
ログインIDとパスワードの保管・継承方法を家族と共有しておく
日頃から公開範囲を見直し、不要な投稿や古い個人情報を整理しておく
「自分のSNSアカウントを、どう扱ってほしいか」を一言でもご家族に伝えておくだけで、残された方々の迷いや心理的負担は大きく軽減されます。

デジタル終活の実務において、最もダイレクトに金銭的な影響が出るのが、サブスクリプション(定額課金)サービスです。
ステップ1: クレジットカードの明細や銀行口座の引き落とし履歴を確認する 直近数か月分の明細を遡り、毎月決まった金額が自動引き落としされているサービスがないかを細かくチェックします。
ステップ2: スマートフォンのアプリ内課金を確認する iPhoneの場合は「設定」アプリから「サブスクリプション」、Androidの場合はGoogle Playストアの「定期購入」を開き、現在契約中のアプリサービスを一覧で確認します。
ステップ3: メールの受信箱をキーワード検索する メールの検索窓に「ご契約」「お支払い完了」「領収書」「サブスク」などのワードを入力して検索すると、自分でも忘れていたような契約が見つかることがあります。
ステップ4: 一覧表に分かりやすくまとめる 判明したサービス名、月額・年額の料金、支払い方法、そして具体的な解約手順をノートなどに書き出します。
現在使っていないサービスは、この機会にすべて解約する
今後も残したいサービスは、どの決済方法に紐づいているかも記録する
リストの中で「万一の際にはすぐに解約してほしいもの」に分かりやすく印をつけておく
この一覧を作る過程は、ご自身の家計の見直しにも直結します。不要な固定費が削られ、毎月の出費がすっきりとスリムになったという方も少なくありません。

サブスクリプションと並んで極めて重要なのが、インターネット上で完結する金融資産です。ネット銀行、ネット証券、電子マネー、各種ポイント、そして暗号資産(仮想通貨)などは、その存在自体を知らなければ、相続手続きのスタートラインにすら立つことができません。
最低限、次のような情報は書き残しておくことを強くおすすめします。
利用している金融機関・サービスの正式名称
口座やアカウントが存在することがわかる情報(ID、支店名、ユーザー名など)
所有している資産の種類や大まかな規模
パスワードそのものをノートに生々しく残すのがセキュリティ上不安な場合であっても、「どのサービスに資産や口座が存在しているか」という事実だけでも伝えておけば、ご家族が遺産相続の手続きを進めるうえで格段にスムーズになります。
ここまで整理した大切な情報は、一冊の「エンディングノート」にまとめておくと非常に便利です。書店などで市販されている専用のノートのほか、ご自身が使い慣れたノートやパソコンのファイルなどを活用しても構いません。
エンディングノートに記載しておきたいおもな項目の例は次の通りです。
スマホ・パソコンの機種名・OSと、ロック解除のための方法(パスコード等)
主に使っている主要アカウントの一覧(メール、SNS、ネットショップ等)
サブスクリプションサービスの一覧と、それぞれの解約方法
ネット銀行、ネット証券、暗号資産などの口座一覧
SNSや各種データ(写真やブログなど)をどう扱ってほしいかの希望
デジタル写真やデータのバックアップ場所
ここで最も大切なポイントは、「ノートの存在場所を、信頼できる家族にしっかりと伝えておくこと」です。また、エンディングノートには法的な遺言としての効力はありません。預貯金や不動産の具体的な分け方など、法的に厳格に守ってほしい内容は、必ず「遺言書」という形で別途準備する必要があります。必要に応じて、弁護士や司法書士などの専門家へ早めに相談することも検討してください。

デジタルの世界や私たちの環境は、日々の生活の中でめまぐるしく変化します。新しいアプリのサービスに登録したり、スマートフォンの機種変更をしたり、定期的にパスワードを変更したりするたびに、以前記録した情報はあっという間に古くなってしまいます。
「自分の誕生日」「年末年始」など、年に1回タイミングをあらかじめ自分で決めて、ノートの内容やデジタル情報の現在地をアップデートする習慣をつけましょう。こうした小さな見直しの積み重ねこそが、いざというときの大きな安心につながります。
もし、この記事を読まれている方の中に「親がデジタル機器の情報を何も残してくれなかった」「すでに故人のスマートフォンが手元にあって途方に暮れている」という方がいらっしゃるなら、どうか焦らないでください。無理にロック解除を何度も試みたり、適当なパスコードを何度も入力したりすると、セキュリティ機能によって端末が完全にロックされ、データが消えてしまうリスクがあります。
まずは次のような方法から落ち着いて進めてみてください。
故人の自宅にある郵便物、クレジットカードの明細書、銀行通帳からデジタルサービスの契約手がかりを探す
利用している各サービスの公式サポート窓口に、ご遺族向けの手続き方法がないか問い合わせてみる
自分たちだけで抱え込まず、デジタル遺品の整理に対応している専門業者に相談してみる
デジタル終活は、決して特別な人だけがやるような難しいことではありません。「スマホの開け方を分かりやすく伝えておく」「サブスクを一度一覧にしてみる」「SNSの希望を家族に話しておく」。まずは、どれか一つ、ご自身ができることから気軽に始めてみてください。
その小さな事前の準備が、のちに残されたご家族の精神的・時間的負担を大きく減らし、あなたの温かい想いを確実に届けることにつながります。遺品整理は、故人の歩んできた人生と静かに向き合う大切な時間です。デジタルの情報や思い出までしっかりと整えておくことは、残される大切な人たちへの何よりの思いやりになるはずです。
私たちは、遺品整理のお手伝いを通じて、ご本人にとってもご家族にとっても安心していただけるよう、真摯にサポートに努めています。生前整理や遺品整理、その他終活全般に関するお悩みがございましたら、どうぞいつでもお気軽にご相談ください。
この記事の筆者
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